カルシウム配合サプリメントは子供の身長が伸びる?伸びない?

子供向けの身長サプリメントや成長応援飲料には、カルシウムを配合した商品が多い傾向がありますが、カルシウムの本当の効果を知っていますか?
子供の身長が伸びる、伸びない?
カルシウムを配合したサプリメントを子供に飲ませるメリットについて徹底検証しますので、お子様の身長の伸びに悩んでいるお母さん必見です。
特定時期に飲むことで、カルシウム配合サプリメントの効果を最大化することができますので、このあたりの情報もまとめて解説しますね。
目次
カルシウム配合の身長サプリメントに期待できる効果とは?
骨にとって重要な栄養素だと考えている人が多いカルシウムですが、確かに骨密度や骨の健康にとっては非常に大切なものだという部分では認識は間違えていません。
ただこの記事を読んでいる多くのお母さんは、お子様の身長を伸ばしたいとか、背が低い状況を改善してあげたいと考えている人が多いと思います。
身長を伸ばすという視点でいえば、
カルシウムは最も重要な栄養素というわけではなく、あくまでも骨の成長に必要な栄養素のひとつであるとしか言えません。
なぜこんな言い方をするのか?
骨の構造を鉄骨マンションに例えるとわかりやすいかもしれませんので、簡単に説明しますね。
鉄骨マンションは、鉄骨部分を先に建てて、そこにコンクリートを流し込むことで丈夫で立派なマンションになりますよね?
カルシウムは鉄骨マンションでいうコンクリートの役目ですので、まず最初に必要になるものではなく、鉄骨部分に相当するのがタンパク質だから。
タンパク質がなければ、どれだけ大量にカルシウムを摂取していても高いマンションを建てることができません。
このことから言えることは、カルシウムだけを摂取できるような身長サプリメントや成長応援飲料では、子供の身長を伸ばす効果は期待できないということ。
カルシウムは骨の成長に必要な栄養素ですが、真っ先に必要になるものではないということを最初に理解しておくと良いでしょう。
しかしながら、子供の頃のカルシウム摂取量が多いか少ないのかということは、将来的なリスクを考えると非常に大切なことなんです。
将来的な骨粗鬆症予防に子供のカルシウム摂取量が影響する
子供の身長とカルシウムの関係性について知りたかったのに、いきなり骨粗鬆症の話をされても・・・と困惑されるかもしれません。
しかし幼少期から成長期にかけてのカルシウム摂取量が多いか少ないかということで、将来的な骨粗鬆症発症のリスクが大きく変わることを知っていますか?
子供の頃に大量のカルシウムを摂取していた子供ほど、骨粗鬆症を発症するリスクが低下することがわかっています。
健康年齢を増やすという意味では、カルシウム配合の身長サプリメントを幼少期から飲ませるという意味は十分にあるでしょう。
しかし骨粗鬆症だけを考えるなら、
あえてカルシウム配合の身長サプリメントを買ってまで子供に飲ませる必要はなく、普段からカルシウムの多い食材や食品を食べさせるようにするだけで十分です。
肉類や魚介類、乳製品などを日々の食卓に並べるようにすれば、カルシウムが不足しすぎて骨粗鬆症を発症することもないと思います。
カルシウムの摂取量は、小学校低学年で600mg成長期のピークの中学生男子で1000mgが推奨摂取量なので、それを下回らないように考えてあげましょう。
推奨摂取量をしっかり取り続けるという意味では、カルシウム配合の身長サプリメントも役立ちますので、食事での摂取量が不足する場合には、うまく活用してください。
ただもう少し子供に絞った話をすると、骨折や骨のヒビに対する予防という活用方法があると言えます。
カルシウムの作用と年齢別の推奨摂取量は?
子供の骨折予防にカルシウムサプリメントは役立つ
小学校低学年の子供は、食事量と骨の成長にアンバランスが起こりやすく、この時期に骨折したり、骨にヒビが入ってしまう子供が増えることが問題視されていました。
小学校に上がることで、行動範囲も増えますし、様々なことにチャレンジしたり、体育の時間に運動したりすると、骨に負担が強くかかり骨折してしまう子供が多かったんです。
骨が折れるということは、健康で丈夫な骨に成長できていないということも理由のひとつですので、その予防や対策にカルシウムサプリメントの摂取は役立つと言えます。
しかし子供の骨折に関して、ここ最近は少し状況がかわりつつあり、より高学年になってから骨折してしまう子供が増えています。
子供の骨折は過去10年間で約1.5倍も増加し、
男子は中学1年生~中学2年生、女子は小学5年生〜小学6年生が発生のピークで、男子は女子よりも2倍多く骨折していることがわかっています。
さらに5月、6月9月10月、11月に骨折する子供が増え、子供の運動状況に比例して増加している様子が伺えますので、成長期のピークでカルシウム不足が起こっている可能性が高いと言えます。
骨折する部位としては上肢の骨折(肩、前腕、手指)が多い傾向がありますので、上記年齢と上記時期には、特に注意してください。
骨折することで身体的なストレス状態になったり、運動不足の原因になり、身長が伸びにくくなる可能性も高まるので、成長期のカルシウム摂取量はしっかり意識しましょう。
100mlの牛乳で100mgのカルシウムを摂取できますので、中学生なら毎日1リットルの牛乳を飲めば、それだけでもカバーできるということ。
などと考えずに、食事からのカルシウム摂取量も増やし、バランス良くカルシウムを補給することで、成長期の骨折リスクを抑制するようにしてください。
カルシウムとタンパク質の摂取量のバランスも考えよう
カルシウムは骨の成長に役立つ栄養素だということは間違いありませんが、骨の健康維持に重要な役割を担っているという部分を忘れないでください。
カルシウムが大量に配合されている身長サプリメントや成長応援飲料は、小学校低学年くらいまでに特におすすめですが、成長期になればタンパク質の含有量もしっかりチェックしましょう。
栄養成分表や原材料の項目をチェックすると、カルシウムの摂取量、タンパク質の摂取量を確認することができます。
10歳を超えたらタンパク質の含有量が多く、カルシウムやマグネシウム、ビタミンDのバランスが良い商品を選ぶと健康で丈夫な骨に成長させることができるでしょう。
さらに亜鉛やビタミンKまで含有されている商品であれば、骨の成長に必要な栄養素が全てサプリメントだけで摂取できますので、栄養面のサポート効果が期待できます。
ただサプリメントはあくまでも栄養補給に役立つもので、主体的な栄養摂取源は普段の食事だということを忘れてはいけません。
普段の食事+身長サプリメントで、お子様の成長に必要な栄養素をしっかり補給できれば、成長期での身長の伸びも最大化できますので、カルシウムに偏ったサプリメントを選ぶのは止めましょう。
カルシウムサプリメントは子供の身長が伸びる、伸びないの記事まとめ
この記事以外でも何度もお伝えしていますが、カルシウムは子供の成長に必要な栄養素ですが、一番最初に使われるものではありません。
慢性的なカルシウム不足は、子供の骨折や骨のヒビ、将来的な骨粗鬆症のリスクを高めることになりますので、これは絶対的に避けるべき。
ただ身長サプリメントでカルシウムが高配合されているものは、小学校低学年までの子供向けの商品だと理解して、身長を伸ばしたいならタンパク質の摂取量に注目すべきでしょう。
それぞれの栄養素がどのような役割を担っているのか、どの時期にどの程度必要なのかを知っておくことで、お子様の健康状態も含めてしっかり維持することができます。
そういったことを総合的に理解して、将来的なことも含めて考えてあげるようにしてくださいね。
身長サプリメントでも成長応援飲料でも、カルシウムだけを大量に摂取できるものを選ぶ意味はありませんので、その点は絶対に覚えておいてください。