子供の背を伸ばすために必要な栄養素の種類と推奨摂取量を紹介!

子供の背を伸ばすために必要になる栄養素の種類と推奨摂取量、おすすめの食材を紹介しますので、普段の食事で意識的に摂取するようにしましょう。
子供の身体も大人の身体も食事から摂取した栄養素でできていますので、どんな食べ物や食品、食材を使った料理を食べるのかということは非常に大切なことです。
今日から意識して欲しいことは、食事で食べた物が体の一部になったり、身体を動かす原動力に使われているという点ですので、そのことを考えてこの記事を読んでください。
目次
何をどう食べるのかで子供の身長や成長に違いが出る
普段から家庭で作った料理を食べさせているお母さんにも、この機会に見直してもらいたいことが、「何をどう食べるのか」ということ。
特に幼児期・学童期・思春期の食習慣は非常に大切で、この時期に摂取した食事が身体を作るだけではなく、味覚や食習慣の基礎にもなります。
好き嫌いが多い子供の特徴について別の記事でも紹介しましたが、幼少期に様々な食品や食材にチャレンジした子供は好き嫌いが少なく、そうではない子供は好き嫌いが多くなる傾向があります。
⇛子供の好き嫌いをなくして食事量を増やす方法は?
将来的に好き嫌いの多い子供にしないためにも、栄養バランスの優れた食事を食べることで健康かつしっかり成長できるようにするためにも様々なものを食べさせましょう。
食べることと同じくらい大事なことは、摂取した栄養素をしっかり身体に吸収させること。
骨や筋肉を作る栄養素だけではなくその吸収を高めたり、細胞の働きをサポートする栄養素も摂取することが大切だと理解しておいてください。
実際に子供の背を伸ばす際に必要になる栄養素の種類と推奨摂取量、おすすめの食材の情報をまとめて紹介しますね。
タンパク質の作用と年齢別の推奨摂取量は?
タンパク質とはアミノ酸の集合体で、成長ホルモンの分泌を促進して骨の成長に直接的に作用します。
タンパク質を構成するアミノ酸がビタミンCと結合することで、コラーゲンに変化して骨端線の軟骨細胞部分で骨の骨格を形成し、骨が伸びるために最も最初に使われますので、タンパク質が不足すると背を伸ばす事はできません。
成長ホルモン以外にも、筋肉や内臓、皮膚や神経、酵素や様々なホルモンなど身体を構成する主成分として使われますので、食事で必ず摂取する必要があります。
タンパク質の年齢別性別推奨摂取量は?
年齢 | 男子 | 女子 |
6〜7歳 | 35g | 30g |
8〜9歳 | 40g | 40g |
10〜11歳 | 50g | 50g |
12〜14歳 | 60g | 55g |
15〜17歳 | 65g | 55g |
タンパク質を多く含む食品や食材は?
タンパク質を多く含む食品や食材としては、
- 鳥のささ身(100g):24.6g
- キハダマグロ(100g):24.3g
- 豚もも肉(100g):20.5g
- 牛もも肉(100g):18.9g
- 納豆(1パック50g):8.3g
- 牛乳(200g):6.6g
カルシウムの作用と年齢別の推奨摂取量は?
骨や歯の材料として使われ、主に強度を増やして健康で丈夫な状態にするために必要な栄養素で、体内のカルシウムの99%は骨や歯に蓄積されます。
血液中のカルシウム濃度が低下すると、骨から溶け出して骨密度が低下し、骨がスカスカの状態になりますので、定期的に摂取することが必要です。
軟水の日本では比較的不足しやすいミネラル分で、その吸収率の低さも問題になりますので、マグネシウムやビタミンDなどの栄養素をあわせて摂取して吸収率を高めることが必要でしょう。
カルシウムの吸収率が高い牛乳でも摂取量の4割ほどしか体内に吸収できないので、摂取量=吸収量と考えないことが基本です。
幼少期にしっかり摂取して骨密度を高め骨貯金をしておかないと、将来的な骨粗しょう症のリスクが高まりますので、子供にはしっかり摂取させるようにしましょう。
カルシウムの年齢別性別推奨摂取量は?
年齢 | 男子 | 女子 |
6〜7歳 | 600mg | 550mg |
8〜9歳 | 600mg | 750mg |
10〜11歳 | 700mg | 750mg |
12〜14歳 | 1000mg | 800mg |
15〜17歳 | 800mg | 650mg |
カルシウムを多く含む食品や食材は?
カルシウムを多く含む食品や食材としては、
- 桜えび(10g):200mg
- ひじき(10g):140mg
- ししゃも(100g):330mg
- モロヘイヤ(50g):130mg
- 牛乳(200g):220mg
- 木綿豆腐(150g):180mg
マグネシウムの作用と年齢別の推奨摂取量は?
マグネシウムはカルシウムと同じように骨を構成する成分で、骨の修復や形成を行う骨芽細胞を助ける作用があると言われています。
カルシウムとマグネシウムは2対1で摂取することで、最も効率的に吸収されますので、この割合で摂取することが大切で、マグネシウムが不足すると吸収されずに体外に排出されてしまいますので、注意が必要です。
マグネシウムの年齢別性別推奨摂取量は?
年齢 | 男子 | 女子 |
6〜7歳 | 130mg | 130mg |
8〜9歳 | 170mg | 160mg |
10〜11歳 | 210mg | 220mg |
12〜14歳 | 290mg | 290mg |
15〜17歳 | 360mg | 310mg |
マグネシウムを多く含む食品や食材は?
マグネシウムを多く含む食品や食材としては、
- ひじき(10g):62mg
- アーモンド(20g):62mg
- イワシの丸干し(100g):100mg
- ほうれん草(50g):34.5mg
- 木綿豆腐(150g):47mg
亜鉛の作用と年齢別の推奨摂取量は?
成長ホルモンの合成時に必要になる栄養素で、亜鉛不足が続くと成長障害を引き起こします。
成長ホルモンの合成以外にも、新陳代謝やエネルギー代謝、免疫反応など身体の様々な部分の働きをサポートする役割を発揮。
亜鉛も腸管での吸収率は30%程度だと言われていますので、吸収率も考えた摂取量を意識してあげることが大切です。
亜鉛の年齢別性別推奨摂取量は?
年齢 | 男子 | 女子 |
6〜7歳 | 5mg | 5mg |
8〜9歳 | 6mg | 5mg |
10〜11歳 | 7mg | 7mg |
12〜14歳 | 9mg | 8mg |
15〜17歳 | 10mg | 8mg |
亜鉛を多く含む食品や食材は?
亜鉛を多く含む食品や食材としては、
- 牡蠣(100g):13.2mg
- 牛肩ロース(100g):5.8mg
- 豚レバー(100g):6.9mg
- 鰻の蒲焼(100g):2.7mg
- たらこ(40g):1.2mg
- 納豆(50g):1.0mg
ビタミンDの作用と年齢別の推奨摂取量は?
腸管でのカルシウムの吸収を助ける際に必要な栄養素で、骨の成長や石灰化を促進することで、丈夫で健康な骨に成長させます。
ビタミンDが不足することで、カルシウムの骨への沈着率が低下してもろくて弱い骨になってしまいます。
ビタミンDは食品や食事で摂取するだけでなく、太陽の光を浴びることで皮膚下でも合成して作り出すことができますので、外遊びを行うと不足しにくくなります。
ビタミンDの年齢別性別推奨摂取量は?
年齢 | 男子 | 女子 |
6〜7歳 | 3.0μg | 3.0μg |
8〜9歳 | 3.5μg | 3.5μg |
10〜11歳 | 4.5μg | 4.5μg |
12〜14歳 | 5.5μg | 5.5μg |
15〜17歳 | 6.0μg | 6.0μg |
ビタミンDを多く含む食品や食材は?
ビタミンDを多く含む食品や食材としては、
- きくらげ(10g):44μg
- あんこうの肝(100g):110μg
- しらす干し(半乾30g):18.3μg
- いかなご煮干し(100g):54μg
- 紅鮭(100g):33μg
- マイワシ丸干し(100g):50μg
ビタミンKの作用と年齢別の推奨摂取量は?
マグネシウムと同じように骨の石灰化を促進する骨芽細胞を活性化し、骨からカルシウムが溶け出すのを予防します。
食品や食事からの摂取以外にも、腸内細胞が合成することができます。
ビタミンKには血液凝固に関するサポート作用もあり、ビタミンKが不足すると血液凝固に時間がかかり、出血が止まりにくくなることもありますので、すり傷や切り傷などの多い子供は不足しないように注意しましょう。
ビタミンKの年齢別性別推奨摂取量は?
年齢 | 男子 | 女子 |
6〜7歳 | 85μg | 85μg |
8〜9歳 | 100μg | 100μg |
10〜11歳 | 120μg | 120μg |
12〜14歳 | 150μg | 150μg |
15〜17歳 | 160μg | 160μg |
ビタミンKを多く含む食品や食材は?
ビタミンKを多く含む食品や食材としては、
- わかめ(100g):1800μg
- ひきわり納豆(50g):465μg
- モロヘイヤ(50g):225μg
- 大根の葉(50g):170μg
- しその葉(50g):345g
- ほうれん草(100g):510μg
ビタミンCの作用と年齢別の推奨摂取量は?
ビタミンCはアミノ酸と結合することで、骨の軟骨を構成するコラーゲンになりますので、骨を伸ばす意味でも非常に大切な補酵素。
細菌やウイルス、ストレスなどのへの抵抗力を高めたり、抗酸化作用があることで身体の健康維持にも必要になります。
美容面でも非常に大切な作用がありますので、大人も子供もビタミンC不足にならないように注意しましょう。
水溶性の性質があるので、一気に大量に摂取するのではなく、何回にも分けて摂取することも必要です。
ビタミンCの年齢別性別推奨摂取量は?
年齢 | 男子 | 女子 |
6〜7歳 | 55mg | 55mg |
8〜9歳 | 60mg | 60mg |
10〜11歳 | 75mg | 75mg |
12〜14歳 | 95mg | 95mg |
15〜17歳 | 100mg | 100mg |
ビタミンCを多く含む食品や食材は?
ビタミンCを多く含む食品や食材としては、
- 赤ピーマン(75g):128mg
- 菜の花(50g):65mg
- ブロッコリー(50g):60mg
- 柿(180g):126mg
- グレープフルーツ(150g):54mg
- いちご(100g):62mg
子供の背を伸ばす栄養素の記事まとめ
このように子供の背を伸ばすためには、様々な栄養素をバランス良く摂取する必要があり、栄養吸収率まで考えてあげることでしっかり活用することができます。
最低でも今回紹介したタンパク質・カルシウム・マグネシウム・亜鉛・ビタミンD・ビタミンK・ビタミンCを摂取することは基本。
できるだけ旬の食材を家庭で調理して子供に食べさせることで、栄養素以外にも様々な酵素を摂取することができます。
栄養バランスを意識すること、子供の食事量を意識することなど様々なことを考える必要がありますが、それができなければ子供の背を効率的に伸ばすことができません。
成長期や思春期が終わってしまえば、自然に背を伸ばすことができなくなりますので、その点を十分に理解して、少しでも効率的な栄養補給を心がけてあげてください。