子供の好き嫌いをなくして食事量を増やす方法は?

子供の身長を伸ばすためには食事量を増やすことも大切ですが、好き嫌いが多くてなかなか食事量が増えないという人もいるでしょう。
そこで子供に好き嫌いが増える要因を解説しつつ、好き嫌いをなくす方法を方法を紹介しますので、悩んでいるお母さんはぜひ参考にしてください。
好き嫌いが多いと食事で摂取できる栄養素も偏ってしまい、栄養バランスを整えることができませんので、この機会にチャレンジしてみませんか。
目次
子供が好き嫌いになる要因は2つある
子供は大人よりも好き嫌いが多く、嫌いなものを無理に食べさせようとしてもすぐには食べてくれませんし、簡単に食べられるようにはなりません。
なぜ好き嫌いがあるのかといえば、「遺伝的な要因」と「環境的な要因」の2つがあると言われています。
遺伝的な要因とは、味そのものが嫌いで食べたいと思わなかったり、食べること自体が嫌いになってしまうこと。
環境的な要因とは、親がその食べ物が嫌いだったり、普段から食卓に並ぶ機会が少なく遠ざけてしまった結果、嫌いになってしまう場合です。
いずれにしても、好き嫌いになってしまえば子供は食べてくれませんので、そういった要因を幼少期から少しでも取り除いてあげることが大切。
環境的な要因に関しては、幼少期から食習慣の影響を強く受けますので、遺伝的な要因に比べると比較的簡単に改善することができるでしょう。
味覚の違いによる脳が感じる要素とは?
好き嫌いが多い子供でも、なぜか甘いものやお菓子のようなものが好きだということは多いと思いますが、これには明確な理由があるんです。
味覚の違いによる脳が感じるシグナルは、
- 甘味:エネルギー源のシグナル
- 塩味:ミネラルのシグナル
- 旨味:タンパク質のシグナル
- 酸味:腐ったものや未熟なシグナル
- 苦味:毒物のシグナル
甘いものが好きなのは、本能的にその食べ物がエネルギー源だということを知っているから。
さらに子供が酸味や苦味のあるような食べ物が苦手なのは、腐ったものや毒物かもしれないという危機感を感じているからなんです。
ただ大人になるにつれて、そういった味のする食品や食事でも安全だと理解することで、徐々に好き嫌いが改善されていくのが一般的な流れなんです。
食事に関する子供の趣向性の特徴や傾向は?
子供の趣向性を味、香り、食感、見た目、温度という5項目にわけで、好き嫌いの傾向も紹介すると・・・
好き | 項目 | 嫌い |
・甘み ・旨味(アミノ酸) ・刺激のない味 |
好き | ・苦味、酸味、辛味 ・薬味などの独特な味 |
・好みのメニューの香り ・好みの調理法の香り |
香り | ・生臭み、発酵臭 ・刺激の強い臭い |
・のどごしの良さ ・なめらかな口当たり ・やわらかい触感 |
食感 | ・噛みにくい ・飲み込みにくい ・水気が少ない |
・はっきりした色合い ・形に工夫がある |
見た目 | ・色合いがない ・形に工夫がない |
・熱すぎない ・冷たすぎない |
温度 | ・熱々である ・冷やしすぎる |
味付けだけではなく、このような傾向があるので好き嫌いがあるなら、調理方法や温度、見た目などの工夫を凝らすことも大切でしょう。
いきなり好き嫌いを改善しようと思っても、なかなかすぐには治りませんし、大人でも嫌いなものを食べることができない人がいるのも、本能的な部分も影響しているから。
では実際にどのような方法なら、好き嫌いを改善できるのでしょうか。
子供が嫌いなものを食べやすくする工夫は?
子供が嫌いなものを食べることができるようにするには、味・見た目・温度・香り・食感などを変えてあげることが必要です。
その具体的な方法としては、
- 生臭みや独特な香りは調理方法を工夫して消す
- 苦味や辛味の味付けをする前に子供用に取り分ける
- 好きな料理の香りや味付けを行う
- 可愛い形にしたり彩りの工夫をする
- 好きなものだけを食べさせないようにする
- 仲の良い友達が食べている姿を見せてみる
- 嫌いなものが食べられたときにはしっかり褒める
- 子供と一緒に食べて美味しいねと伝える
子供の好き嫌いはすぐに改善するものではありませんので、どの方法を選んでも少し時間をかけて取り組んでみることが大切です。
またいくつかの方法を組み合わせみたり、同じ方法でも場所やタイミングを変えて行うことで、食べられるようになるかもしれませんので、諦めないでください。
好き嫌いがある食品の代替食は?
とはいえ、すぐに食べてくれるようになりませんし、普段の食事で子供が気づかないうちに食べさせてしまうということも大切なこと。
いくつかの食品の代替食や調理方法も合わせて紹介すると・・・
野菜は本人が気づかないくらい細かく刻んだり、
フードプロセッサーでピューレ状にして、餃子やカレー、シチューやミートソースなど子供の好きなものに混ぜましょう。
魚介類は刺し身や焼き魚、煮魚などそのままの姿から変えたメニューにしましょう。
魚介類のタンパク質は肉類で代替え可能で、それ以外のアミノ酸や抗酸化物質は、卵や豆・大豆製品・乳製品・野菜などから幅広く摂取しましょう。
肉類は小さめに切り、子供の好きなメニューに混ぜ込みましょう。
肉類のタンパク質は魚介類で代替え可能で、それ以外のアミノ酸や鉄、亜鉛やビタミンは、卵や豆・大豆製品・乳製品・野菜などから幅広く摂取しましょう。
子供の好き嫌いをなくすために活用できる法則とは?
単純接触効果という言葉を知っていますか?
ザイアンスの法則とも呼ばれるもので、繰り返し接すると好意度や印象が高まるという効果のこと。
恋愛関係でよく使われるものなので、聞いたことがある人もいるかもしれませんが、それを食事に置き換えて考えると良いでしょう。
学術的にも明確に証明されていることですので、単純接触効果を活用することで苦手なものを克服するきっかけを作ってあげることが大切です。
だから子供が嫌いなものでも、味や形を工夫したり、調理方法や食べる環境を変えることで何度も食卓に登場させて、徐々に克服していくことが良いでしょう。
単に味や形を工夫するだけではなく、大人も一緒に食べて栄養豊富で身体が喜ぶとか、大人になるために必要がだとか・・・脳に対して良い印象を刷り込むことも大切。
家族が揃って楽しい雰囲気で食卓を囲むことも大切で、食事自体を楽しいものにしてあげると、苦手なものにもチャレンジしやすくなります。
子供が嫌いなものを食べられた時は、「よく食べられたね」という子供にわかる形で褒めてあげるようにすると、嫌いなものを克服しやすい状態になりますので、褒めることも忘れないでください。
そういった日々を繰り返すことで、嫌いなものを克服できたり、食わず嫌いになりにくい状況にすることができますので、非常におすすめです。
ちなみに近年の研究では、幼少期から色々なものを食べてきた子供ほど好き嫌いが少なく、なんでも食べられることがわかっていますので、幼少期から様々なものを食卓に並べてあげるようにしてくださいね。
高身長になるにはやはり食事がすごく大切です。
最終的に高身長になった人は、子供の頃から好き嫌いが少なく、なんでもよく食べていた傾向がありますし、食事から栄養補給ができなければ健康に過ごすこともできません。
人間は食事で摂取した栄養素で普段の生活を行ったり、身体を成長させますのでそのためにも好き嫌いなく、様々な食事から栄養素をバランス良く摂取する必要があります。
実際に高身長になった人の食事傾向を調べてみると、濃い味付けで早食いだったという人が多いんです。
濃い味付けということは、それだけご飯を食べる量が増えますし、早食いだと満腹中枢が刺激される前に沢山の食事を食べることができます。
炭水化物をたくさん食べると太ると思う人も多いですが、それ以上に運動したり、身体を動かすことで消費していれば太ることはありません。
食事で成長に必要な栄養補給ができていない子供も多く、栄養不足で身長が伸びないとか、伸び悩んでいる子供も増えていますので、食習慣の改善は非常に大切なこと。
すぐには改善できませんが、単純接触効果を利用することで、徐々に改善することができますので、ぜひ試してみてくださいね。
子供の好き嫌いをなくして食事量を増やす方法の記事まとめ
好き嫌いをなくす方法で、まさかの単純接触効果やザイアンスの法則がでてくるとは思いませんでしたよね。
しかしそういったことを活用しないと、嫌いなものを好きにするのは簡単ではなく、家族が美味しそうに食べている姿を見ると、その食品や食材に対するイメージも変わります。
子供が好き嫌いが多いのは、本能的な部分の影響も強く受けていますので、幼少期からできるだけ多くの食材や食品を食べさせる機会を増やすことが大切です。
すぐには克服できないかもしれませんが、時間をかけて家族ぐるみでサポートすれば、好き嫌いを少なくすることができますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。